Hi-net 地震の基礎知識 ※地震はなぜ起きるから | |||
太平洋プレートとフィリピン海プレートの上面等深線 ![]() |
震源マップと重ねました。![]() 太平洋プレートの深さ350km前後に集中。 |
||
http://www.hinet.bosai.go.jp/about_earthquake/sec4.1.htm | |||
東京大学 地震研究所 ※広報のバックナンバーから | |||
![]() 図18 |
プレートテクトニス 内陸直下型地震 西南日本は,やはりフィリピン海プレートの引きずり込みで内陸側に押されています.したがって,南海トラフの巨大地震の前に内陸地震が多く起きることが予想されますが,実際,巨大地震の前50年と後10年の間は,それ以外の期間より活発な地震活動が見られます. ただ西南日本の場合,フィリピン海プレートによる押しの影響だけで内陸の地震の生起が説明できるかといいますと,そう単純ではありません.図18のように,ユーラシアプレートとオホーツクプレートは,フォッサマグナでぶつかっています. さらに太平洋プレートの押しがフォッサマグナまで伝わって来ています.西南日本は,このぶつかりあいに大きく影響されているのです.西南日本の活断層や地震からわかる押しの方向が東西であることがそれを示しています.すなわち西南日本は,フィリピン海プレートからはあまり押されてはいないということです. |
||
内陸地震活動に,南海トラフ巨大地震との相関があるわけですから,フィリピン海プレートの押しが内陸地震発生の引き金(トリガー)のような役目をしていることは考えられますが,地震そのものの原因は,フォッサマグナでのプレートのぶつかりと太平洋プレートによる押しであると言えるでしょう. そういう意味で,昨年の兵庫県南部地震は,南海トラフ巨大地震が近づいてきたということを意味しているとともに,最近の一連の日本海東縁の大地震が起きたために,オホーツクプレートが相対的に西へ押し出されて,東北日本と西南日本の押しあいが強まったことにもよるのでしょう.不思議なことに,フォッサマグナでの衝突は,西南日本に大きな影響を及ぼしているのですが,関東にはさほど影響を及ぼしていないようです.それは関東地方の活断層の少なさから推定されます(図18).なぜそうなるのかよくわかっていませんが,興味深い事実であることは間違いありません. |
|||
http://www.eri.u-tokyo.ac.jp/KOHO/KOHO/backnumber/14/14-1.html | |||
産総研の断層地図 本州中部 (活断層データベースから) 赤い細かい線が断層です。 ![]() http://www.aist.go.jp/RIODB/activefault/cgi-bin/search.cgi |
|||
HOME / BLOG | |||